白内障の薬

白内障の治療には、以下のようなものがあります。 

点眼薬

カタリン点眼液(一般名:ピノレキシン)などの「ピノレキシン製剤」、
タチオン点眼用(一般名:グルタチオン)などの「グルタチオン製剤」

これらはともに、初期加齢白内障に用いられます。どちらも抗酸化作用とタンパク質不溶化抑制作用により、水晶体の濁りを抑制し、白内障の進行を遅らせるとされています。

現状としてこれらの点眼薬が最も広く使用されています。 


内服薬

医療用の医薬品として、チオラ錠(一般名:チオプロニン)、パロチン錠10mg(一般名:唾液腺ホルモン)は初期白内障に用いられます。効能として水晶体の濁りを抑制し、白内障の進行を遅らせるとされています。 


漢方薬

八味地黄丸料エキス細粒とこれに数種類の生薬を加えた牛車腎気丸エキス顆粒があります。

どちらも加齢や白内障発症に伴う水晶体内のグルタチオンやアスコルビルン酸の減少抑制効果、過酸化脂質の生成抑制効果により、白内障の発症・進行を遅らせるとされています。

これらの薬は、白内障の進行を遅らせることを目的に用いられていますが、白内障を消失あるいは軽減させることはできませので、薬を使っても症状が進行し、日常生活に不便を生じる場合は手術が必要になります。